世界中で6,000年以上挑み続けられている「水」のこと 2020年8月20日 木曜日
■ 「治水」って、ご存知ですか? – 水にまつわるエトセトラ –
季節は夏本番を迎え、飲料、シャワーやお風呂、雨や台風など、私たちが「水」に触れる機会も多くなってきます。
当然水は私たちの生活にとって最も大切な資源ですが、しかし一方では洪水や高潮などの水害、地滑りや土石流などの土砂災害といった自然災害を引き起こしたり、時には多くの人々の生活や命を奪ったりもします。
実は人類史上水害との格闘の歴史も長く、古くは古代メソポタミア文明の後期、紀元前4300年から3500年前頃治水事業が始まったと考えられており、この世界と歴史は「水事情を統治すること」によって様々な文明を生み出しています。
「治水の始まりは文明の始まり」と言われるように世界四大文明に代表される多くの文明社会は治水と灌漑により、農耕の発展、余剰生産物の蓄積、都市の形成、労働力の集約という形で発展し、そこでは洪水時期を推測するための暦法や天文学が発生、更に治水構造物を作るための土木技術や度量衡なども発達していきました。
日本も例外ではなく、その歴史は弥生時代に遡り、本格的な治水事業は4世紀後期の大和政権の時代からと考えられています。
私たちが住む日本は狭く複雑な国土に多くの山や川があり、国土全体も不安定な地質で占められ、気候的にも台風も多く豪雪地帯も含むなど、河川の氾濫や崩壊といった自然災害に見舞われやすい特性があります。このように地理的、気候的な様々な条件から、日本における「治水」はいつの時代も国家的なプロジェクトとなり、日本の治水事業の技術力は飛躍的に発達していきました。
水が持つ危険性を制御しようとする試みを「治水」、水を資源として使用するために制御しようとする試みを「利水」と呼び、この二つは広義で「治水」と呼ばれますが、このお話は以前の「ダムのお話「『人類が造る最も大きな構造物』で活躍する電気工事の技術士たち!」の記事でも少しご紹介しています。治水は英語で「flood control」と単に洪水調節のみを意味しますが、日本語における「治水」は、洪水調節のほか、土砂災害を防ぐ砂防や山地の森林を保安する治山をも含みます。言葉一つを取っても、日本での「治水」は範囲が広く、それが日本特有の地形や気候が由来していることを証明しています。
皆さん、こんにちは。
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